「毎月同じExcelを作っている」
「複数のファイルから数字を転記している」
「担当者しか計算方法が分からない」
「Excelをメールで送り合っている」
こうした業務を続けている企業は少なくありません。
そこで、
「そろそろシステム化した方がいいのではないか」
という話が出ます。
しかし、Excelを使っているからといって、必ず専用システムを開発する必要があるわけではありません。
Excelの改善だけで解決できることもあれば、既存のクラウドサービスを使った方がよいこともあります。
AIや簡単な自動化で改善できる場合もあります。
重要なのは、
最初にシステムを決めるのではなく、現在の業務を整理すること
です。
今回は、Excel業務を自動化・システム化する前に確認したい5つのポイントを紹介します。
1. 何に時間がかかっているか
まず確認したいのは、
Excelそのものではなく、どの作業に時間がかかっているのか
です。
例えば、
- データを入力する
- 他のExcelから転記する
- 集計する
- 計算する
- 内容を確認する
- 上司へ送る
- 修正して再送する
などがあります。
同じExcel業務でも、問題はそれぞれ違います。
入力が大変なのか。
転記が大変なのか。
確認が大変なのか。
集計が大変なのか。
ここを整理しないままシステムを作ると、必要以上に大きなシステムになる可能性があります。
2. 同じ作業を何回繰り返しているか
自動化と相性がよいのは、
同じルールで繰り返す作業
です。
例えば、
毎日、
「Aファイルの数字をBファイルへ転記する」
毎月、
「各拠点のExcelを集めて一つの表へまとめる」
といった作業です。
1回5分でも、毎日何十回も行えば大きな時間になります。
反対に、年に1回しか行わず、毎回内容が大きく違う業務であれば、自動化にかかる費用や手間の方が大きくなる場合があります。
そのため、
作業時間 × 発生回数
で考えることが重要です。
3. 何人が同じExcelを使っているか
Excelは少人数で使うには非常に便利です。
しかし利用者が増えると、
- どれが最新版か分からない
- 誰かが数式を消してしまう
- ファイル名が増える
- 同時編集が難しい
- 担当者ごとに形式が違う
- 過去のデータを探せない
といった問題が起こることがあります。
特に、
複数部署・複数拠点・複数担当者が同じ情報を扱う
ようになったら、Excelだけで管理することに限界が出ていないか確認します。
この場合は、クラウドサービスやデータベース、業務システムを検討する価値が高くなります。
4. Excel以外にも同じ情報を入力していないか
業務を確認すると、
同じ情報を、
Excel → 会計システム → 社内システム → メール
というように何度も入力しているケースがあります。
この場合、改善すべきなのはExcelだけではありません。
情報がどこから入り、どこへ流れているか
を確認する必要があります。
例えば、
Webフォームから入力された情報を、そのままデータベースへ保存し、必要な帳票だけExcelで出力する。
という方法もあります。
現在のExcelをそのままシステムに置き換えるのではなく、
情報の流れそのものを変えられないか
を考えることが重要です。
5. 本当に専用システムが必要か
業務を整理したら、最後に解決方法を比較します。
大きく分けると、例えば次の方法があります。
| 状況 | 向いている方法 |
|---|---|
| 少人数・単純業務 | Excel改善 |
| 一般的な業務 | 既存クラウドサービス |
| 定型処理・文章処理 | AI・自動化 |
| 独自業務・複数部門連携 | 専用システム |
Excelのまま改善する
向いているケース:
- 利用人数が少ない
- 業務が単純
- データ量が多くない
- 大きな権限管理が不要
既存ツール・クラウドサービスを利用する
向いているケース:
- 一般的な業務
- 市販サービスで機能が足りる
- 早く導入したい
AI・自動化ツールを組み合わせる
向いているケース:
- 文書整理
- データ分類
- 定型的な情報抽出
- 繰り返し作業
専用システムを開発する
向いているケース:
- 自社独自の業務がある
- 既存サービスでは対応しにくい
- 複数業務を連携したい
- 多くの利用者がいる
- 長期間継続して使う
重要なのは、
最初からシステム開発ありきで考えないこと
です。
ExcelをなくすことがDXではない
DXというと、
「Excelをやめる」
「新しいシステムを導入する」
と考えてしまうことがあります。
しかし、Excelを使っていても業務が効率的なら、無理に変える必要はありません。
逆に、新しいシステムを導入しても、
以前と同じ作業をそのままシステム上で行っているだけなら、大きな改善にはならないことがあります。
重要なのは、
どの業務をどう変えたいか
です。
ツールはそのあとに決めます。
AIで改善できるExcel業務もある
近年は、Excel業務の一部をAIで支援できる場面も増えています。
例えば、
- 自由記述の分類
- 文書から必要項目を抽出
- 大量データの要約
- 表の内容を説明
- レポートの下書き
- エラーや異常値の確認補助
などです。
一方で、計算結果や重要なデータを扱う業務では、人による確認や適切な仕組みづくりが必要です。
AIでできるから導入するのではなく、
どこに使うと業務全体が楽になるか
から考えることが大切です。
Catalyxのシステム開発・DX支援
Catalyxでは、
「どんなシステムを作りますか?」
から始めるのではなく、
現在どの業務に困っているのか
から整理します。
例えば、
- Excelへの転記が多い
- 同じ情報を何度も入力している
- 担当者しか業務が分からない
- 集計に時間がかかる
- データが複数の場所に分散している
- AIを使える業務があるか知りたい
といった課題を整理します。
そのうえで、
- Excelの改善
- 既存サービスの導入
- AI活用
- 業務自動化
- Web・業務システム開発
の中から、必要な方法を検討します。